昨今、ライフスタイルや供養の形にも変化があり、お仕事の事情などの引っ越しにより県外に移住されたり、諸事情などにより、現在お付き合いのあるお寺から、別のお寺に変えることを考えられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?そもそも、お付き合いのあるお寺を変えることは可能なのでしょうか?また、お寺を変える場合にはどんなことに注意したらよいのでしょう?今回は、お寺を変えることについて、注意していただきたいことをお伝えします。
2017年2月4日に公開した記事ですが、内容加筆、修正し2018年8月26日に改めて公開しています。
目次
- お寺は変えることが可能です
- お寺を変えるための注意点
- まとめ
目次
お寺は変えることが可能です
お寺を変える事は、信教の自由によって定められているので基本的には可能です。同じ宗派でお寺のみを変える方法と宗派ごとお寺を変える方法とあります。同じ宗教内で別派に移ることを「宗旨替え」というそうです。お寺を変えるとお経や供養の作法が変わることになります。同じ宗派でもお寺によって作法や決まり事に多少の違いがあります。
お寺を変えるための注意点
お寺を変えるためには、注意しなければならないことが、いくつかあります。順番に確認していきましょう。
ご親族でよく話し合う
先祖代々お世話になってきたお寺を変えるわけですから、個人や一家族だけで決めてしまうと後々トラブルになりかねません。連絡の付く親族には出来る限りお寺を変える意思を伝え、じっくりと話し合い、承諾してもらいましょう。新たにお世話になるお寺も相談して決めるのが良いでしょう。親族との話し合いは不可欠です。
お寺へのあいさつ
檀家としてお付き合いをし、供養をして頂いたお寺ですから、事情をきちんと話してけじめをつけておく必要があります。先祖からお世話になってきたわけですから、感謝の気持ちを持って誠意ある対応を心がけましょう。決定事項の報告のような一方的な話にならないように注意が必要です。ここを疎かにすると後々のトラブルの原因にもなります。離壇料などの費用が掛かる場合もありますので、しっかりと話し合いをしましょう。
お墓をどうするか?
お墓がお寺の墓地にある場合は、お墓の移動も必要になります。所定(改葬)の手続きをして、お墓の移動もしましょう。お墓を移動するためには、新たに墓地を確保しないといけません。解体から新しい墓地への建て込みまで、費用が掛かるの事なので、石材店などに相談し、確認するのがよいでしょう。お墓が地区の共同墓地や霊園などにある場合は移動しなくても大丈夫ですが、遠方のお墓へのお墓参りが大変になるようでしたら、移動されることも検討いただいた方がよいでしょう。
改葬についてはこちらを参考にしてください。↓(題名をクリック)
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まとめ
お寺を変えることは可能ですが、服を着替えるように、気分で何度も変えるものではありません。トラブルを避けるために大事なことは、個人や一家族だけの考えで決めないことです。お寺も含め、できるだけ時間を掛けてじっくりと話し合い、関係者が納得してから実行するようにしましょう。新しくお世話になるお寺も慎重に選ぶようにしましょう。実際にご住職とお会いし、お話をして人柄などを確認するのもよいでしょう。「後悔先に立たず」です。
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