檀家制度の仕組みについてわかりやすくお伝えします|静岡県 寺院

こんにちは。今回は、「墓じまい」や「改葬」のお問い合わせを多く頂いている中から、その核となるキーワード「檀家・檀家制度」についてお伝えします。 2019年1月12日に公開した記事ですが、内容加筆、修正し2021年8月1日に改めて公開しています。

檀家・檀家制度とは

代々に渡って供養や法要をしてもらっている寺院を菩提寺(ぼだいじ)または、檀那寺(だんなでら)といい、その檀那寺と関わりのある人のことを檀家(だんか)と呼びます。 檀家とは、特定の寺に所属して寺を支援する家のことを指します。 檀家が、葬祭供養一切をその寺院に任せる代わりに、布施として経済支援を行うことが檀家制度です。

厳しかった歴史から現代への変化

檀家制度は古く室町時代の末期頃から、人々とお寺との間に自然と檀家制度が構築されるようになりました。 その後、江戸時代以降、江戸幕府がキリシタン禁制を名目に宗旨人別帳の作成を法令化をきっかけに、檀家制度が法的に制度化されることになりました。 その為、人々は仏様やご先祖の供養のお参りや寺院で行われる説教などの集会に積極的に参加して宗教活動をしたり、お布施によって寺院を支えたり、葬儀を寺院に必ずお願いをするという事が「決まり事」のようになりました。 また、遠方への移住など以外の別の寺院の檀家になることは許されず、世襲的に「家のお寺」を継ぐことが強要される厳しいものでした。 現代では、法的な制度は無くなり、檀家になる・ならないの選択は自由になりました。しかし、寺院にお墓を置かれるお宅の殆どが檀家として、葬儀や法要は檀那寺にお願いし、参詣や年忌法要、付け届けも行って頂くことになります。その上で可能な範囲でお布施を包むという文化は現代においても残っている風習です。 ちなみに「付け届け」とは、謝礼や依頼、義理で贈り物をすることを指して言います。

檀家になるには? 檀家を離れるには?

入檀

地方では10万~30万円が相場と言われております。その理由として、法事法要など必要な時にお寺の施設を使うことが出来る事、位牌堂に上がっているご先祖様をお守りし供養をしていただけるために「入檀料」をと仰るお寺もあります。又、寺院内の墓地区画を購入した時にお支払いした金額に含まれる場合も多くあります。 また、一番困りますが「お気持ちで」や「うちは、頂きません」もあります。

離檀

お墓を別の場所に移動する場合には、檀那寺からの離檀が必要となります。まず最初に手続きを行う際には、自治体より「改葬許可証」を発行してもらわなければなりません。埋葬されている市町村の役場から「改葬申請書」を手配し、檀那寺より埋葬(納骨)証明書と証明印が必要になります。次に先祖の供養をして頂きお世話になった檀那寺への離檀料も必要です。感謝の気持ちを表すためのものなので、その「お気持ち」を包むと言われております。「お気持ち」との返答の場合はいくらくらい包めば良いものか悩むとこですが、地方相場は5万~20万円程度が一般的になります。しかし、決まった金額がない為、高額な離檀料を請求する寺院もあるようです。予想外のトラブルに合わないように 事前に確認をしていただく事をおすすめします。又、いきなり「離檀をしたい」と言わないように注意をしてください。上手に進めるポイントもありますので個別にお問合せ下さい。

檀家になったら・・・

参詣や年忌法要、付け届けなど、年間をとおして5回以上の寺行事の参加がございます。一方で檀家はお盆やお彼岸の多くの法要が行われる繁忙期において優先的に対応してもらえるメリットもあります。また、供養、法要について分からなく不明な点も 住職が相談にのって頂けます。そして最大のメリットは手厚い供養を受けられる事です。法要を一括でお願いできたり、地方で法要を行う場合も来てもらえるなどはその一例です。

<h3檀家にならない選択

現在、お墓のあり方や供養の方法も多種多様となってきております。 お墓を霊園に建てるというような場合や納骨堂に遺骨を納める場合、散骨を行う場合には檀家になる必要はなく、非常に合理的簡素に供養を継続できます。 近年、そのような霊園が全国に増えてきております。当社で運営管理をしているガーデニング樹木葬霊園「やいづさくら浄苑」も永代供養付き墓所を現代の時代のニーズにあった会員制度でご利用頂く事ができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?檀家になるにも離檀にも費用が必要になり、場合によっては寄付を求められる場合もあります。なぜなら、寺院は檀家の支えで成り立っている為です。但し、これらは必ずしも払わなければいけないという決まりはないようです。本来は仏様や先祖を手厚く供養して頂ける檀那寺にお世話になりたいものですが、核家族化が進み、多くの人が実家を出て離れた場所に所帯を持ち暮らすようになってしまった為、一軒の檀家として寺院を支援するのが家庭環境や経済的理由からも難しくなり、近年檀家離れが進んできております。 又、最近では寺院側からも檀家制度そのものをやめて、新たに縁を結ぶ独自の会員制度(組織)を設立して旧来の檀家制度からの変革の動きも見受けられます。墓地を検討される場合は、ご自身のライフスタイルや家族構成を考えながら検討される事をおすすめします。当社では寺院様のご紹介から霊園のご紹介まで多岐にわたり対応しておりますのでご不明な点等ございましたら遠慮なく仰っていただければと思います。

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