こんにちは、牧之原石材です。今回は、お墓にご納骨される前後に、墓石に戒名やお名前などを彫る「お墓の文字彫刻」についてお話しさせていただきます。お墓へ文字などの彫刻をする際には、どのような方法でされているのでしょうか。ご説明していきたいと思います。
2015年12月10日に公開した記事ですが、内容を加筆修正しましたので2022年3月8日に改めて公開させていただきます。
目次
墓石に戒名やお名前などを彫る「お墓の文字彫刻」はどこで彫っているの?
実際に彫っている現場を目にしたことがある方は、なかなか少ないかと思います。以前、お客様から「工場で彫っているんでしょ?」と質問されたことがあります。もちろん、戒名板(墓誌)という戒名を刻む石碑ですが、戒名板(墓誌)は取り外しができるため工場で彫る場合もあります。しかし、多くは、文字彫刻の施工は墓地や霊園での作業がほとんどなんです。お墓に直接文字を刻む場合は、現地で行います。最近の墓石は耐震補強等で、石塔を取り外すだけでも、かなりの時間が掛かってしまいます。また石材は衝撃に弱いため移動させると、欠けてしまったりと、破損してしまう危険があります。それに、現地で施工するからこそ職人の目に留まる、お墓の問題点もあります。そういった際にも、経験豊かな職人が適切な処置を行う事が出来たり、お客様にアドバイスできる。というメリットもあります。
墓石に戒名やお名前などを彫る「お墓の文字彫刻」はどこに彫るの?
文字等を彫る箇所は、石塔の側面か裏面、若しくは戒名板(墓誌)です。また、お墓の立地条件によっては納骨口の蓋に彫ったりすることもあります。
墓石に戒名やお名前などを彫る「お墓の文字彫刻」はどんな方法で彫るの?
お墓へ文字などの彫刻をする作業は、以前でしたら、石塔に筆で字を書いて、ノミで彫っていました。現在は、ゴムにあらかじめ字を彫って、切っておきます。そのゴムを石塔や戒名板に貼り付けて、字を彫る部分をピンセットで抜き取ります。次に他の部分が削れないように、養生をします。後はサンドブラストで彫れば施工完了です。
まとめ
昔のようにノミ(彫刻道具)で彫っていたら、時間も掛かってしまい、彫る人が変われば字の書体も変わってしまいます。今の技術でしたら、そのような心配もありません。戒名彫りの施工はお墓を建てる工事よりも、年間件数はかなり多いです。お墓参りに行って、彫ってる姿を見たら、足を止めて、ご覧になってみて下さい。お墓に刻まれている戒名や俗名は、皆さんがこの世に生を受けることができたご先祖様たちの生きてこられた証です。私も『命のバトンが繋がれている象徴でもあるお墓』にお参りするときは、ご先祖様たちに感謝の気持ちを伝えたいと思います。
関連リンク:
『戒名って何だろう?みんな付けなくちゃいけないの?』
『お墓に戒名を彫刻する場合の費用はどのくらいかかるの?』
お墓(墓石)に戒名や名前を彫刻することができないのはどんな時?|静岡県