お墓に彫ってある家紋って必ず入れなきゃいけないの?

こんにちは。
皆さんはお墓参りに行った時に、お墓に家紋が彫ってあるのを見たことがありますか?以前にも、家紋の意味をブログ内でお話ししましたが、家紋というのは「苗字」を記号化したものであると言われ、特に日本においては、古くより出自といった自らの家系、血統、家柄・地位を表すために用いられてきた紋章です。今回は、お墓建立の際に、家紋を必ず入れなければならないのか?という疑問を検証していきます。
家紋の意味に関しては下記をご覧ください。
知っているようで知らない! 家紋の魅力や意味とは

目次

  • お墓に家紋は必ずいれきゃだめなの?
  • お墓に家紋を入れるようになった理由
  • 家紋のほかに何を入れるの?
  • まとめ

お墓に家紋は必ずいれきゃだめなの?

実は家紋は必ず入れなければならないという訳じゃありません。家紋を彫る彫らないは施主様の自由に決められます。一般的に和墓の場合は、水鉢という部材に家紋を彫る箇所がありますので彫られる施主様が多いです。しかし家紋が不要と思われるのであれば彫らなくても良いです。また洋墓(デザイン墓)の場合になりますと、家紋を彫らない方も大勢いらっしゃいます。

お墓に家紋を入れるようになった理由

「家紋」は平安時代から始まった日本独自の文様文化であり、石碑に家紋を彫刻する習慣が広く一般的になったのは身分制度のなくなった「明治時代以降」と言われています。また、石碑に「家紋」を彫刻する習慣のない時代には、仏様(各宗派のご本尊様など)を意味する「凡字」を彫刻していました。墓石に「家紋」を入れるという形式が主流になった背景には明治政府の「神仏分離令(神仏習合の慣習を禁止し、神道と仏教、神と仏、神社と寺院とをはっきり区別させること。)」から始まった「廃仏毀釈(仏教寺院・仏像・経巻を破毀し、僧尼など出家者や寺院が受けていた特権を廃することを指す。)」の流れがあり、人々のお墓に対する考え方が根本的に変わり始め、信仰心よりも個々の「家」を重視する動きが強まったことが考えられます。お墓の正面文字に対してもそうですが「○○家之墓」という文字が「家墓」形式になったのは近代になってからで、核家族化が進む現代社会の象徴であり、時代の流れかもしれません。

家紋の他に何を入れるの?

かつては家紋を入れるのが一般的でしたが、現在は洋型墓石が多く、家紋の代わりに花の絵を入れる方が多くなっています。デザインや文字に規制のある霊園もありますが、墓石に入れる文字などにこだわる方が増えています。その為、必ず彫刻をしなければならないというわけはありません。
彫刻の場所としては一般的に、水鉢、花立、納骨蓋、他にも多くはないですがさお正面に入れる方もいらっしゃいます。
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まとめ

近年、洋型やデザイン墓が増えてきた影響もあり、家紋を彫刻していないお墓も増えてきました。家紋ではなく他の図柄を彫刻されている方もおられますが、中には家紋が分からないという方も多くいらっしゃいます。
お墓建立の際は、人それそれの考え方がありますので、家族みんなで話し合いながら彫刻内容を決定する事をお勧めします。

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