お墓参りの時のローソクの意味とローソクを灯すタイミングとは?

こんにちは。今回はお墓参りに欠かせないローソクについてお話します。皆さんもお墓参りをする時には必ず持参すると思いますが、その意味や力というのを考えた事ってありますか?実は何気なく点けているローソクには大きな役目があったんです。

目次

  • ローソクの歴史
  • お墓に灯すローソクにはどんな力があるの?
  • まとめ

ローソクの歴史

まずはローソクの歴史についてお話しします。日本には6世紀後半(欽明7年538年説)に、遠くインドに起こった仏教の伝来とともにローソクが伝えられました。この頃のローソクは蜜ローが使用されていましたが、非常に高価なもので貴族社会や寺院での仏事や祈祷などの特別な行事のみ使用されていました。鎌倉時代の後期から南北朝時代にかけては、ウルシ蝋が中国より伝わって武士層でもローソクを使用するようになりました。室町時代に入ると越後や会津地方でウルシによるローソクが製造され始めましたが、高額な為一般大衆は菜種油やゴマ油を灯芯(藺草の芯)に浸して行灯(照明具の一種。円形または四角の木や竹のわくに紙をはり、中に油皿を置いて火を灯す)を使用していました。
室町時代から安土桃山時代(16世紀)には油分を使ったローソクが製造され、江戸・大阪・京都にローソク問屋が出来て大いに繁盛していました。ローソクの大量生産が可能となったのは、18世紀半ばのイギリスより石油からパラフィンが発見され、パラフィンローソクが生産されるようになって急速に普及していきました。

お墓に灯すローソクにはどんな力があるの?

実は、お墓参りのローソクはお墓の掃除をする前に点けるのが一番良いんです。お墓参りで大切な事は『誰がお参りに来ているかを知らせる』『関係のない御霊を祓う』事なんです。日々の生活の中でも、自己紹介はしますよね?墓前や仏前でも同じ事なんです。火を灯して明るくすればお参りに来ている人たちの顔がよく見えます。ご先祖様も、自分の子供や孫・そして父母の顔をしっかりと見たいんです。ですから、先に墓前にローソク・お線香を燈して挨拶するのが礼儀です。ただ、汚れが気になる方は先にローソク・お線香を立てる場所、花瓶や供物を置く場所を綺麗にしてから火を燈されても良いですよ。

まとめ

お線香を点ける為に用意をすると思っていたローソクですが、他にもご先祖様が顔をはっきり見れるようにするという意味でもあったんです。ローソクの明かりは邪気を払い災いを避け、廻りを浄化し幸運を呼ぶ魔力があると信じられている為、長い歴史の中で様々な典礼に点火されてきました。一方では闇を照らす生活の灯りとして貴重な役目を持ち、電灯普及までの長い歴史の中で無くてはならないものであったわけです。
皆様もお墓参りの際は、先にロウソクを灯し邪気を払い、しっかりと顔を見てもらってからお子様や孫の成長、仕事の報告、体調、楽しかった事、悲しかった事を報告してあげてくださいね。

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