こんにちは、牧之原石材です。以前お客様に「お墓を北向きに建てると良くないって言われたんだけどどうなの?」というお問い合わせをいただきました。実際の所はどうなのでしょうか。今回は、お墓を建てる際の向きに関してお伝えします。
2016年5月12日に公開した記事ですが、内容加筆・修正し2022年2月12日に改めて公開しています。
目次
お墓を北向きに建ててはいけないの?
それでは、お墓を北向きに建てるとどうなるのか。悪いお事が起こるのかについて考えてみましょう。まずは北向きが良くないとされる理由の中からいくつかご紹介します。
日当たり
●お墓の影が墓前に落ちてしまい暗くなったり、お参りの際に立つ位置が暗くなってしまう。
上座・下座
●日本では古くから北を天皇の玉座(上座)とする風習があり、北向きに建てた場合にお参りする人が上座に立つことになる為、亡くなった方に対して失礼。
極楽浄土
●北は黄泉(よみ)の世界につながる方角の為、故人が極楽浄土へ行けない。
お墓を北向きに建ててはいけないとされる理由としては、上記のように様々な説があるようです。しかし、本当に北向きにお墓を建ててはいけないのでしょうか。例えば仏教では、東・西・南・北を四方。これに上・下を加えて六方。さらに東西南北の各間の四維(【乾(いぬい)北西】【坤(ひつじさる)南西】【巽(たつみ)南東】【艮(うしとら)北東】)を加えて十方といわれ、あらゆる方角に仏の世界はあるとされており「方位の吉凶は無い」という説があります。また、寺院や霊園等は、建てるお墓の向きが決まっている場合もよくみられます。そういうことを踏まえて考えると、お墓を北向きに建ててはいけないという事は無く、故人を大切に想うことや、家族や親族が気持ちよくお墓参りが出来るお墓を建てることではないでしょうか。
それでもお墓の向きが気になる場合は?
「お墓を北向きに建てても大丈夫なのは分かったけど、それでもそういう話を聞いてしまったので気になってしまう」という方へ、お墓の建て方・解決策として、この様な方法はいかがでしょうか。
五輪塔
五輪塔は四方正面といわれているお墓の為、ご自身のお墓を建てる区画が北向きの場合は、他の3面の中からお参りをする事で、お墓の向きに関係なくお参りを行う事が出来ます。
球体のお墓
球体は五輪塔とほぼ同じく「四方正面で方位の吉凶を超える」といわれ、お墓を建てる向きを気にする必要がありません。
灯籠をお墓に付ける
灯籠は魔除けの効果があり災いを取り除くとされている為、お墓の向きが北向きであってもそれを無効にするといわれています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。お墓を建てる向きが気になるのは「良いお墓を建てたい」「故人に安らかに眠ってほしい」「お墓を南向きや東向きにして、ご先祖様に正面から明るく日を浴びてほしい」などの想いから来るのだと考えます。しかし、それらにばかり囚われてしまうと、他にも大切にしなければいけないに事に気が付かないということも。まずは、ご先祖様や亡くなったご家族、大切な方の供養や、安らかに眠ってもらいたいという気持ちを忘れずに、もう一度様々な角度から考えてみてはいかがでしょうか。別の方法が見つかるかもしれませんよ。
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