こんにちは。お寺や墓地にお墓参りに行きますと、お墓に彫られている文字が白や黒、赤などの色に塗られてるのをよく目にすると思います。その中でも、ひときわ輝く金色に塗るお墓もあります。他のお墓と比べますと非常に目立ちますが、九州ではこのように彫刻文字を金色に塗ってあるお墓がたくさんあり、金色にする由来や意味もあるのです。今回は金色の文字の由来や意味をお伝えします。
目次
お墓にペンキを入れる意味とは?
そもそも、お墓にペンキを入れる理由は、単純に『文字が見えづらいから』という理由がほとんどです。白っぽい御影石やグレーの御影石では、彫刻した時のコントラスト差がなく、見えづらくなるので白いペンキや黒いペンキを施したりする場合があります。お施主様の好みにより、ペンキを施さないかたもいらっしゃいます。黒い御影石は彫ったときの濃淡がはっきりしますので、特に塗らない方が多いです。しかし、文字をよりはっきりさせたい方は白ペンキをいれます。また、建立者のお名前を彫る時は、お墓を建てた人がご存命の場合は氏名に赤いペンキを施す事があります。しかし、これは宗派にもよりますので、お世話になっているお寺さんや、信頼できる石材店に確認しておくことをおススメします。
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お墓の文字を金色』にする意味とは?
お墓の文字を金色にする理由ですが、先程述べました通り九州の中でもとりわけ長崎県に多く見られます。長崎県と言えば出島が有名ですが、鎖国をしていた時代から異国との貿易が盛んに行われていました。特に朝鮮国やオランダや中国(唐)との貿易が多かった様ですが、中でも中国との貿易量は別格だったようです。中国の影響を強く受けたことを示す風習の1つとしてお墓の片隅に『土神(ドシン・ツチカミ)』を祀るという風習があります。中国では土地や家を守り豊作の神様として『土神』を祀ってました。簡単に言いますと、その土地の神様に『この土地をお借りして、お墓を建てさせて頂きます』という意味でお祀りするのが風習だったようです。静岡でいう『地の神様』に似てますね。そして、墓石に『金色』を施す由来は 金をもやす中国盆(中国盂蘭盆会)の風習に由来してると言われています。日本で言うお盆ですね。この中国盆の行事の中で 全世界の霊に対してお供物をあげ、迷い出た人に悪戯をしないよう金銀貨や着物等を意味する金山、銀山、衣山などを燃やして米饅頭を天に向けて投げ霊を送る。という行事があります。そこから、時を経て墓石の文字を『金色』に施すようになったようです。
まとめ
いかがでしたか?色んなところに歴史的背景や風習が様々な変化を経て残っているのが興味深いですね。やり方や方法は違えど、ご先祖に対する畏敬の念は時代が変わっても、引き継がれていくものなんですね。 これからもそういった『想い』を変わらずに大切にしていき、伝えていければと思います。最後に、お墓にペンキを入れる際の注意点があります。ペンキは永年のものではありません、雨風に晒されてるうちにすこしずつ剥がれてきます。牧之原石材では、文字数にもよりますがペンキの入れ直しも5,000円位から出来ますので気になる方は是非、お問い合わせください。
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