こんにちは、牧之原石材の小町です。新年度が始まる季節ですが、今回の騒動で休校になったり色々大変なことになってきています。最近は自宅にずっといるのですが、社会人になって休日にずっと家にいることがあまりなかったので、これはこれで新鮮さを感じています。少しでも早く今回の騒動の終息を願っています。さて、先日、お墓に故人の年齢を彫り込む際に、享年と行年のどちらを使用する事が多いのか?との質問を受けました。そこで今回は享年と行年の違いと、どちらがお墓に多く使われているのかを調べてみました。
2018年4月21日に公開した記事ですが、内容加筆、修正し2020年4月9日に改めて公開しています。
目次
- 享年と行年の違い
- お墓に使われるのはどちらが多いの?
- まとめ
目次
享年と行年の違い
享年と行年の違いを一般的な考え方から比較してみましょう。
享年(きょうねん)
天から享けた(授かった)年数という意味を持ち、数え年で考えられることが多いです。享年には0歳という概念がないため、生まれた年を1才として数えます。記載する場合は才をつけず「享年〇〇」と記載します。
行年(ぎょうねん)
生まれてから経た(修行した)年数という意味を持ち、満年齢で考えられる事が多いです。記載する場合は「行年〇〇才」と記載します。
調べる資料や発言する方によっても解釈が違うため、享年も行年も数え年という考え方もあります。どちらも、亡くなった方の年齢を意味する言葉ですので、どちらでないとダメということもなく、葬儀を勤める僧侶(ご住職)の考え方にお任せする事が多いです。
お墓に使われるのはどちらが多いの?
お墓に文字を彫る時にどちらが多く使われるのか?と気になる方もいらっしゃるようですが、基本的には葬儀の時の白木の位牌や、お仏壇の位牌などに書かれている文字や年齢で彫刻します。一般的には、享年や行年は入れずに年齢のみ彫る事が多いようです。お墓にご先祖様のお名前が刻まれている場合には、彫り方を合わせるため、過去に享年で彫られていれば享年に、行年で彫られていれば行年に合わせる事になります。当社では、初めて亡くなられた方のお名前を刻む場合には、享年や行年を入れずに位牌に書かれた年齢で彫刻する事が多いです。位牌等に年齢を表記したものがない場合には、満年齢で彫刻する事が一般的のようです。
まとめ
享年=数え年・行年=満年齢という説と享年も行年も数え年で意味合いだけが違うという説もあるため、判断が難しいです。日常使用しているのが満年齢の為、数え年の年齢を見ると違和感を持つ方も多いようで、最近では、分かりやすいように満年齢を用いる事も増えているようです。迷われた時は、ご住職の考えに委ねていただくのが間違いないかと思います。