目次
- お墓にお水をかける意味とは?
- お墓にお水をかけない意味とは?
- お墓にお水以外の「飲み物」かけてもいいの?
- まとめ
目次
・お墓にお水をかける意味とは?
『お墓に水をかける』という行為は、仏教的な意味が関係しています。宗旨宗派にもよりますが仏教では人は亡くなられたあと、6つの世界を輪廻(りんね)すると言われてます。その6つの世界の中の餓鬼界(がきかい)という世界にはお水がないため、ご先祖様が喉が渇いて苦しまれているのをお水をかける事で、少しでも渇きから救う行為とされてます。
またお墓にかける水は、墓の周辺をうろついている餓鬼(がき)への施しとも言われています。餓鬼はつねに飢えており、普段は水を飲むこともできないのですが、お墓にかけられた水は飲むことができるといわれています。仏教的にいいますと、墓石に水をかけるのは、そのような下等な餓鬼にすら水をあげるという仏様の慈悲の心を象徴する行為といわれています。
上記の他に『お墓に水をかける』行為は他にも意味があり、亡くなられたかたが仏様になっても喉が渇く為という説もあり、お仏壇にお水を供えるのも、同じような考えといえます。
また、ご先祖様の魂をお呼びするためにお墓に水をかけるという説もあります。墓石に水をかけることが合図になり、ご先祖様の魂がお墓参りに来た人の前にあらわれるともいわれてます。その際には1杯、2杯ではなくたっぷりとお墓全体が濡れるくらい水をかけます。これにはたっぷりお水かけてお墓の汚れを洗い清めるという意味も込められています。
・お墓にお水をかけない意味とは?
『お墓にお水をかけない』理由としては、ご先祖様の頭に水をかける行為は侮辱に値するということのようです。簡単にいえば、ご先祖様や故人に対して、『冷や水を浴びせる』ということに繋がるという考えです。また、お水をかけずに、濡れたタオルで拭いてあげるという習慣もあります。直接、お墓に触れる事でよりご先祖様や故人を身近に感じるという意味もあるといわれています。
・お墓にお水以外の「飲み物」かけてもいいの?
お水以外の水分はシミの原因になりますので、石にとってはよくないと言えます。墓石に使用される御影石は自然の産物ですので、お参りで来られた際に水拭き程度の水で、石が傷むことはありません。しかし、お水以外の飲み物は、糖分等、様々な成分が含まれています。その飲み物を墓石にかけると、ベタベタになりお墓のシミの原因になりますので、私たち石材店からの視点ではNGという風にお伝えてしています。また、缶は墓石のサビの原因になりますし、ビンは風で飛ばされて割れてしまう可能性があります。どうしても、お酒やジュースを故人にお供えしたいのであれば、お墓にお供えしてお参りをし、その場でもしくは持って帰って故人を偲びながら頂くことをオススメ致します。
まとめ
『お墓にお水をかける』行為と『お墓にお水をかけない』行為はそれぞれ、歴史や地域の習慣によって違います。お寺にお世話になられているかたは、ご住職様にご相談されるといいかもしれません。また、そのお家の代々の考え方もありますので、ご家族に相談されるのもいいでしょう。どちらが正解というものはございません。お墓を建ててそのまま放置するのではなく、お墓に行き、お墓を掃除してキレイな状態に保ち、ご先祖様や故人を思いながら、手を合わせる。という気持ちが大事なのではないでしょうか?
参考までにコチラもオススメです。→意外と知らない!?お墓参りの作法って?