お墓の加工方法にも様々な工法があり、加工内容によっては見た目の印象に大きく影響する事もあるんです。
目次
- お墓の加工とは
- お墓の加工の種類
- どんな場所に使われるの?
- まとめ
目次
お墓の加工とは
お墓の加工と言っても多種多様で目的によって工法も変わってきます。石を寸法に合わせて切り出すのも加工ですし、お墓の形そのものをつくり出すのも加工です。また、文字や絵などを彫ることも加工の1種です。原石から切り出し、削り、形を作り、磨きをかけて仕上げをしご要望通りのお墓をつくるまでがお墓の加工になります。その工程のなかにはもっと細かな加工がいくつも必要になってきます。今回は、加工の中でもよく使われる一般的な種類についてご紹介します。
お墓の加工の種類
のみぎり: | 機械を使用せず石を割った表面(肌割)にあるコブだけを切り落とし 平らにする加工です。粗面仕上げです。 |
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ビシャン: | 切削した石材の表面を専用工具で叩きつけ細かい凹凸を作ります。 滑り止め効果のある仕上げです。 |
小叩き: | 切削した石材の表面を専用工具で叩き上げる加工。 表面には刃のあとの横筋が見えるので仕上げの方向を吟味する必要が あります。渋みあり非常に上品な仕上りです。 |
バーナー: | 切削した石材の表面を強い火炎で石の結晶を焼き飛ばしする 加工です。粗い凹凸になる滑らない仕上げです。 |
切削: | 石を切ったそのままの状態です。凹凸がある場合は平らに仕上げます。 |
水磨き: | 切削した石材の表面を粗磨きした後に目の細かい砥石を用いて研磨機で水研、本磨きより艶がなく色調が柔らかいやや控えめの仕上りです。石の色調は80%程度表現されます。 |
本磨き: | 切削した石材の表面を荒磨→水磨→本磨の順に磨き仕上げていきます。磨きの仕上げ作業です。ツヤがあり、石の色や柄が一番表現される仕上りです。 |
サンドブラスト: | 砂を高圧な空気で石に吹き付けて削る加工です。磨き面に吹き付けると磨きが取れ濃淡を付けることができ、模様や絵が表現できます。 長く吹き付けていると深く削ることができるので文字の彫刻にも使用される加工方法です。 |
割肌: | 石を割った面をそのまま仕上として使用します。割れ方はランダムです。石種によっては割れない場合もあります。 |
どんな場所に使われるの?
ご紹介した加工は、お墓の様々な箇所で使用されていますが、その一部をご紹介します。切削、水磨き、本磨きはお墓の仕上げに使われます。基本的には本磨きの部分が多くなります。モルタルやコンクリートなどのセメント系とつながる部分は切削面にすることが多いです。のみぎり、ビシャン、小叩き、バーナーなどの凹凸を付ける加工は、滑り止め効果もあるのでお墓の前面の足元に敷く踏石などに使用されます。小叩きは彫刻品などにも用いられる加工です。サンドブラストは加工面積が狭く凹凸を付ける加工ができない場合や細かい模様などを表現する場合に使用します。割肌は、石塔などを自然石風に見せたい時などに使用され、墓誌などの側面や上面など文字を彫らない部分などに使用します。一番見た目の印象に大きな違いが出る加工になります。
まとめ
今回はお墓づくりに用いられる基本的な加工について触れてみましたが、いかがでしたでしょうか?。石塔だけでなく、台座に使われる部材や踏石などの足元の部材など一部分だけでも加工を変えて変化を付けると見た目の印象も変わってきます。加工の部分だけではなく全体のイメージで見ないとわかりにくいので、実際に建てられたお墓や展示品、カラー図面などで是非一度確認してみてください。R加工(丸みを付ける加工)などお墓のデザインを構成する専門的な加工は、まだまだたくさんあります。次の機会にご紹介していきたいと考えております。
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