こんにちは。近年お墓というものに対する認識が昔とは格段に変わってきております。少子化や都市部への人口流出も進み、お墓を継ぐということも昔のようにはいかないようです。昔は法律によって長男がお墓を継ぐことが定められていた時代もあったほど、お墓は先祖代々受け継ぐものであるという認識が日本中にありましたが、現在ではそのような認識がなくなり、お墓を絶対に受け継ぐ必要というのは無くなりましたし、お墓を持たない方も増えています。今日は、「お墓を継ぐ。」事についてお伝えします。
2016年3月9日に公開した記事ですが、内容加筆、修正し2021年2月7日に改めて公開しています。
目次
お墓を継ぐ
お墓を受け継ぐことを「承継」と言い、承継した人を「承継者」と呼びます。「承継」とはお墓などの祭祀財産を受け継ぐことをいいます。祭祀財産というのはご先祖様を祀るための財産の事を言います。「承継」とは具体的にどんなことをするかと言うと、
1.墓地・墓石の維持管理をする
2.ご先祖に対しての供養や法要の営み
3.檀家であれば檀家を引き継ぐ
誰が受け継ぐ?
かつてはその家の長男が継ぐという決まりもありましたが、現在はそのような法的な決まりはありません。相続する遺族以外でも条件さえ整えば誰でも承継する事が出来るのです。とはいえ他人が承継者になるというのは例外的な事であり、よほどの事情がない限り残された親族が承継するのが一般的でしょう。
承継に必要なもの
役所などに届ける書類はありませんが、管理されている墓地・霊園の管理者に名義変更の届けを出す必要があります。これは各管理者によって必要な手続きが違います。名義変更の手数料も「公営墓地」「民営墓地」「寺院墓地」によっても違います。
墓地の違いはこちらを参考に→お墓を持つ前に知っておきたい!3つの墓地の種類と違い
受け継ぐ者の義務
一番大切なのは先祖の法要を営むことです。先人を敬い、日常的なお墓参りや年次法要などを執り行っていくのが承継者の務めです。後は具体的に言うと墓地の管理料の支払いなど金銭的な部分も承継者の義務と言っていいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?時代の変化や環境にもより「お墓を継ぐ」という事に、「負担」や「困難」を感じる人がいるかもしれません。しかし「何故お墓は存在し、作るのか?」という事を考えてみていただけたらと思います。それは人が人を思いやり、慈しみの気持ちから自己発生的に起こる「供養」の心からです。ただ、近年では時代の流れにより様々な供養方法が選択できるようになりました。その為、お墓を継がれる方もいらっしゃれば、お墓じまいをし新たな供養方法を選択される方もいらっしゃいます。それぞれの家庭で供養のニーズも変わってくるとは思いますが、「供養とご先祖様への感謝」を忘れず、ご自身に合った供養をしていただければと思います。