こんにちは。今回はお墓はもちろん、滝のそばなど様々な場所で見る事が多いお地蔵様にどのような意味があるのか・・・「お地蔵さん」の意味や由来についてお伝えします。
目次
- お地蔵様ってどんな意味があるの?
- お地蔵様の赤いよだれかけの意味とは?
- まとめ
目次
お地蔵様ってどんな意味があるの?
一般的に親しみをこめて「お地蔵さん」や「お地蔵様」とよばれる石像ですが、正式には「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」といい仏教の信仰対象である「菩薩」の一尊なのです。「菩薩」とは仏教において、成仏を求める修行者の事を言い、修行者ではありますが、人々と共に歩み、教えに導くという事で庶民の信仰の対象となっていったそうです。サンスクリット語ではクシティ・ガルバといい、クシティは「大地」、ガルバは「胎内」などのを意味があり「大地の母胎」を意味します。大地が全ての命を育む力を蔵するように、苦悩の人々をその無限の大慈悲の心で包み込み、救う所から名付けられたとされます。日本における民間信仰では道祖神としての性格を持つと共に、「子供の守り神」として信じられている為、お供え物として子供が喜ぶお菓子が供えられているんです。もう一点、菩薩は如来に次ぐ存在で、現在仏様と言われる釈迦如来が入滅して、未来仏とされる弥勒菩薩が悟りを開き如来となって人々を救済するまで56億7千万年という時間がかかると言われています。その間はこの世に如来が存在しないことになる為、それまでの間、地蔵菩薩が世界の人々を苦しみから救ってくださるとも言われているんです。
お地蔵様の赤いよだれかけの意味とは?
よくお地蔵さんには赤いよだれかけが掛けてあったり、前述でもお伝えしましたがお菓子がお供えしてあったりします。お地蔵さんは子供を守る神様として信仰される事が多く、自分の子供が元気に育つようにと、よだれかけを奉納するのだそうです。赤いよだれかけだけではなく、丸い頭にかぶせる赤い頭巾を奉納されることもあります。なぜ赤なのかと言いますと、赤という色は「清く」「正しい」そして「正直な色」と信じられており、魔よけとして赤ちゃんやお地蔵さんに赤いものを着せる風習があります。還暦でも赤いものを身につけますが、これは干支が一巡りして赤子に還るという意味で、お地蔵さんや赤ちゃんが赤いものを身につけるのと同様の意味で贈られているんです。
まとめ
一般にお地蔵様は水子を救う仏様と思われていますが、地獄に堕ちて苦しむすべての人々を平等に救うのです。つまりお墓にお地蔵様を設置するのは、亡くなった方があの世で苦しむことのないように、という願いの表れでもあります。もう一つ、お地蔵様には状況によって色々なものに姿を変え、八面六臂(はちめんろっぴ)多方面で目覚ましい力を発揮し大活躍をするとも言われています。やさしい顔立ちのお地蔵さんですが、その内面も慈悲深く肝要で、妊婦の安産を守護すると言う「子安地蔵」、災難にあった人の苦しみを地蔵菩薩が身代わりになって引き受けてくれる「身代わり地蔵」や、集落や村の境界や道の辻を守る「道祖神」としても知られているので、私達は長寿息災、子育て、五穀豊穣、戦に勝つなど様々なことをお願いするようになったんです。