最近ドラマでもよく耳にする「不倫」や「浮気」。してはいけないことだけど、危険な恋愛に溺れて歯止めがきかなくなってしまったなんて設定は多々ありますよね。そんなドロドロの世界観に見入ってしまう私達もいるのですが。。。今回お伝えする内容は不倫や浮気というテーマではないのですが最終的な結果は一緒なのかもしれません。近年テレビや雑誌などでも取り上げられることがある終活の中に「死後離婚」という言葉があります。あまり耳にすることのない言葉の為、まだまだ知らない方も多いかもしれませんが、実際に死後離婚を検討している方もいるのです。今回は死後離婚というものがどういう事で、どのようなケースを指すのかをお伝えしていきたいと思います。
目次
- 「死後離婚」ってなに?
- タイプ別「死後離婚」
- まとめ
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死後離婚ってなに?
死後離婚とは亡くなった後に伴侶と同じお墓に入らない(入りたくない)という意味合いですが、法律上における死後の離婚はありません。(ただし、離婚に近い意味合いでは親族関係の終了はあります)特に亡くなった後まで同じお墓に入るのは嫌とお考えの方が使用するケースが多く、必ずしも同じお墓に入らなければならないという決まりはないので、別途自分のためのお墓を建墓することも可能なのです。 また、伴侶が遠方のご実家などに収められており、距離的な問題で自分は近くにお墓をと考えるケースや、生前に伴侶親族とそりが合わなかったため、その親族と同じお墓に入りたくないというケースもあるようです。
タイプ別「死後離婚」
「夫と同じお墓に入りたくない」という人は、大きく分けると二つのタイプに分類できます。
夫が嫌いで、死後まで一緒にいたくない
こちらの場合は、別居や家庭内離婚といった問題を抱えているケースが多く、死後は別々にしてほしいという理由ではっきりしているので意外とあっさり解決してしまう事が多いです。
夫は嫌いでないが、夫の家に対して帰属するのはいや
こちらの場合は、「自分が知らない先祖と一緒に入りたくない」「墓が遠い。ゆかりのない土地はいや」「夫の家族、両親が嫌い」などがあげられます。昔であれば、「嫁である立場の自分が死んだら嫁ぎ先の墓に入る」ことに疑問を持つ人は少なかったでしょう。しかし、戦後に育った世代は、嫁いだら夫の実家に吸収されるという意識が強くないため、自分の実家への帰属意識のほうが高いという人も多いようです。親の墓、自分の墓を考える時が来た時、「家」という枠から飛び出したいという発想は現代ではごくごく自然な流れなのかもしれません。一方男性の場合は、「妻が自分の実家のお墓に入るのは当然のこと」と思っている人が圧倒的に多いようです。このような場合は、自分の実家のお墓に入れてもらいたいという希望を子供たちに伝えておく、もしくは自分だけのお墓を作るという選択肢もありますが、継いでいく子供達の負担が倍になってしまうことも頭に入れておかなければなりません。
まとめ
実際、配偶者が亡くなった時点で婚姻関係は解消されてしまうので、法的に死後離婚ができるわけではないのです。しかし、配偶者の親族と縁を切りたいために「婚族関係終了届」を役所に出す人も増えているんです。婚族関係終了届は、離婚と同様に配偶者の血縁者と親戚関係を終了するというもので、配偶者の父母や兄弟姉妹等との扶養義務も例外を除いてはなくなりますが、お墓の場合は厄介な問題が残ることもあるようです。お墓の名義人が自分になっていると、夫の遺骨だけではなく、夫の先祖の遺骨も所有することになり、管理する義務も生じてしまうからです。「死後離婚」を検討する際には、しっかりとご自身の立場を調べ整理して頂く事をおススメします。